ブルーライトが人体に与える影響と対策

ブルーライトはもはや日常生活に欠かせないスマホやパソコン、照明の殆どに使われている可視光線として最も紫外線に近い光です。ブルーライトが人体に与える影響、その対策に至るまでのブルーライトシンドローム(症候群)を語ります。

ブルーライトカット効果の高いLED照明も開発されています

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ブルーライトカット効果が高い新しい照明とはどのようなものでしょうか?

 

照明を買おうと思って家電量販店やホームセンターへ行けば、そこで売っている照明は「ブルーライト照明」ですよと、私は訴え続けているのですが、そのように認識している人は、残念ながらかなり少ない、というのが、今の日本の実情です。

それはつまり、「照明とLED」は結びついているものの、「照明とブルーライト」「LEDとブルーライト」が殆ど結びついていないからです。

ブルーライトと言えば、パソコンの画面、液晶テレビ、スマホ、をイメージする方が殆どでは無いでしょうか?

勿論、それらはブルーライトを発する機器ですし、人間が見つめ続ける機器でもありますから、常に気をつけなければならない事も事実です。

でも、もっと危険だと言いたいのは、蛍光灯に代わる照明として急速な普及が続いている、LED照明(白色LED)です。

 スマホのブルーライトなんて目じゃないほど強いブルーライトを発しているにもかかわらず、多くの人がそれに気が付いていない。

そう言うと少し誤解を招きそうですので、少し正確に言い換えますと、青色LED+黄色発光体という組み合わせの白色LEDが問題なんです。

最も安いコストである程度の演色性を保つことができて、省エネ効果が高くて、光も強い、そんなLEDと言えます。

但し、「ブルーライト」が最も強い、というデメリットがあるという事です。

 

今、日本では一部の演色性の高さを要求するような場所で使われる、新しい技術を使った白色LEDが既に流通しています。

実はこの新しい白色LEDが、もしかしたら第四世代と呼ばれる照明のこれからの主流として、浸透していく日が来るかもしれません。

 

紫LEDを活用することでブルーライトの強さを抑えた照明があります

青色LEDを発明したのは日本人の1人である中村修三氏。

彼が立ち上げたベンチャー企業「SORAA」社では、紫色LEDの開発を手がけ、これを赤緑青の3色に加えて白色を作り出すことで、より自然光に近い演色性を出しつつ、ブルーライトを低減した光を作り出すことが出来るLED照明を開発しています。

www.soraa.com

 

東芝マテリアル社でも、同じ手法で紫色LEDを加えて白色を出すLED照明を発売しています。

trir-pj.com

これらは、従来の「白色」を作り出す方法「RGB」に「紫色」を加えることで、より自然光に近い波形を出力し、演色性の高い光をLEDで作り出す技術になり、それがブルーライトの大幅な低減に繋がっているLED照明となっています。

但し、RGBの3色に加えて紫色LEDまで加えるために、製造コストが高くなってしまうため、一般の市場で流通させられる価格までは、まだ下げる事が出来ないのです。

まとめると以下のようになります。

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光の3原色(赤緑青)で作り出した光の波形と、紫LEDを加えた照明の波形を比べると、その違いは一目瞭然です。

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 引用:東芝マテリアル

今なお行われている技術革新ですが、このような、より太陽光に近い光を作り出すことが出来るのも、LEDの可能性の1つという事が言えるのですが、上図を見ていただければわかる通り、パナソニックも東芝も三菱も日立も、照明メーカーでは、蛍光灯に代わる第四世代として市場投入しているLED照明が、「ブルーライト問題」を多分に含んでいる事を認識しています。

それでも、そこを大きく指摘する事もなく売り続けています。

 

照明メーカーが「ブルーライト問題」を含むLEDを売り続けている理由

「ブルーライト問題」があるとわかっているのに、どうして照明メーカーは、白色LEDを使ったLED照明を売り続けているのでしょうか?

その最も大きな理由は、「地球温暖化」への対策という事になるかと思います。

それは「原子力発電所」による電力供給を増やさないためとも言え、LED照明の普及は311以降急速に普及しました。

確かにLED照明はそれを実現するための、最も効果のある方法の1つではあります。

 

今なお「ブルーライト問題」が内在しているLED照明を売り続けている理由

  1. 地球温暖化対策の一環として省エネ促進のため
  2. 原子力発電所施設を増やさずに電力供給を確保する為
  3. 国の方針(国策)としてLEDを推進している
  4. 上記に伴い補助金制度が充実している
  5. 現時点でコストの見合う製造技術が開発されていない 

特に日本では、LED照明を導入しようと考えたときに、過剰とまで言える補助金制度があったり、必要以上のプロモーションが行われている事は、誰の目にも明らかですよね。

それは地球温暖化対策という「大義名分」があり、日本という国の使命がバックには存在しています。

でも、だからと言って、人間の体の中で唯一の外部に触れている臓器である「網膜」を破壊してしまう「ブルーライト」を、このまま容認できますか?

新しい技術が出来て、世の中へ流通するまでには、まだまだ時間がかかります。

そして今、この時点で購入できる照明は「ブルーライト照明」しかありません。

ですから今の時点で私たちができる事は、どうやって「ブルーライト」と上手く付き合っていくか、という選択肢しか無いといえます。

 

スマホ時代に伴い浮上してきた「ブルーライトシンドローム」ですが、更に強烈なブルーライトを放つものが、よりによって私達の天井照明になってしまった以上、どのように対策をしていくのか、残された手は、1人1人が正しい知識を持ち、自分の身は自分で守っていくしかありません。

 

私が心掛けている対策の1つはこちら。

mirai-design.hatenablog.com

私は日本の技術開発力を信じ、1日でも早くブルーライト問題を解決した、次の技術が開発されることを祈るばかりです。